EVENT REPORT
— ひょうご神戸から西日本を代表するスタートアップカンファレンスを。 —
2025年4月18日(金)、神戸。
記念すべき第1回目となる「Beyond Limits 2025 Spring」が開催されました。
ひょうご神戸の地から西日本を代表するスタートアップカンファレンスを——そんな志のもと、スタートアップ、投資家、事業会社、行政・支援機関、金融機関など多様なプレイヤー183名が集結。熱い議論と新たな出会いが交差する1日となりました。
「スタートアップ業界の第一人者を神戸に集結。ゆかりある人々を巻き込み、エコシステムを拡張する。」
Beyond Limitsは、ひょうご神戸を拠点に、西日本エリアのスタートアップエコシステムを加速させるためのサミットです。年2回の継続開催を通じて、神戸・西日本エリアのスタートアップ支援環境を強化し、首都圏に匹敵するクオリティで地方発のグローバルスタートアップを生み出す環境を醸成します。
イベントは、参加者の視座を一気に引き上げる以下の3部構成で展開されました。
創業から上場までのリアル、経営と成長戦略。
最近のIPOトレンドとEXITの新潮流。
成長フェーズのスタートアップ5社によるプレゼンテーション。
また、もう1つの重要なテーマとして「ビジネス関係人口の拡大」があります。
兵庫県出身や神戸大学出身といった、ひょうご神戸にゆかりのある起業家を始めとするキーマンを巻き込むことで、このカンファレンスが、ひょうご神戸のイノベーションエコシステムとの結節点となり、イノベーションの土壌を広げて機運を高めていくことも狙いとしています。
浅野 薫 氏
神戸商工会議所 副会頭
新事業・イノベーション創出委員会 委員長
(シスメックス株式会社 代表取締役社長)
本イベントの共催者である神戸商工会議所 副会頭・新事業・イノベーション創出委員会 委員長であり、シスメックス株式会社 代表取締役社長の浅野氏が開会挨拶を行いました。
ひょうご神戸から西日本を代表するスタートアップカンファレンスを目指し、資金調達・採用・事業提携・メディア露出など、スタートアップにとって具体的な価値を提供する場としていくと力強いメッセージを送りました。
吉田 浩一郎 氏
株式会社クラウドワークス 代表取締役兼CEO
(兵庫県神戸市出身)
兵庫県神戸市出身の吉田浩一郎氏による基調講演。東京学芸大学卒業後、パイオニア、リードエグジビションジャパンを経て、ドリコム執行役員として東証マザーズ上場を経験。2011年に株式会社クラウドワークスを創業し、フリーランス人材を中心とした人材エージェント事業及びDXコンサル・AIソリューションを展開。
「個のためのインフラになる」をミッションに掲げ、創業から上場までのリアルな道のりを包み隠さず語っていただきました。パイオニア・ドリコム時代の経験がいかにクラウドワークスの成長に活かされたか、そして上場後のさらなる成長戦略について、深い洞察が共有されました。
2015年に経済産業省第1回「日本ベンチャー大賞」審査委員会特別賞を受賞。2023年には文部科学省起業家教育推進大使に就任するなど、スタートアップエコシステムの発展にも尽力されている吉田氏ならではの、深い視座と実践的な知見が参加者に大きな刺激を与えました。
「方法論(How)だけでなく、理念や目的(Why)を重視することが成功の鍵」——
会場全体が吉田氏の経験に裏打ちされた言葉に引き込まれた
第2部は「IPO最前線!最近のIPOトレンドとEXITの新潮流」をテーマに、クロスオーバー投資、東証上場推進、EXIT戦略、スタートアップ経営の各分野の第一人者4名によるパネルディスカッションです。
シニフィアン株式会社
共同代表
アセットマネジメントOne株式会社
クロスオーバー投資室 室長
株式会社東京証券取引所
上場推進部 部長
Coalis.inc
General Partner
まず議論の中心となったのは、上場市場および資金調達環境の構造変化です。近年、IPO(新規株式公開)の難易度が上昇しており、その背景には市場全体の変化があります。スタートアップの価値評価の見直し(フェアバリュー)が進み、これまでバブル状態だった部分が適正化されつつある現状が共有されました。
次に、M&A、スイングバイIPO(大手企業の傘下に入ってからのIPO)、スタートアップ同士の統合といった多様なイグジット戦略について、各パネリストから実例を交えた深い議論が展開されました。「IPOだけが出口ではない」時代において、起業家が自社に最適なEXIT戦略を見極める重要性が繰り返し強調されました。
また、ベンチャーキャピタルの投資環境の変化についても踏み込んだ議論が行われました。セカンダリー市場(未上場株を投資家間で売買する市場)の未整備など、資金調達に新たな課題が生じている現状と、それを打開するための取り組みについて、各分野の第一人者ならではの視点が共有されました。
終盤では、地域経済におけるスタートアップの役割について議論が展開。AIをはじめとした技術革新が、地域からグローバル市場に通用する新たなビジネスを生む可能性と、中小企業のDX推進が喫緊の課題であることが指摘されました。成功する起業家は方法論(How)だけでなく、理念や目的(Why)を重視しているという提言で締めくくられました。
第3部では、ミドル・レイターステージを迎えたスタートアップ5社に登壇いただきました。各社の事業領域の先進性はもちろんのこと、多様な分野で革新的な事業を展開する起業家たちの情熱あふれるピッチが繰り広げられました。
株式会社Pacific Meta
代表取締役
Web3領域に特化したグローバルコンサルティング・マーケティング企業。ブロックチェーン技術を活用した新しいビジネスモデルの構築を支援。
株式会社FinT
代表取締役
SNSマーケティングを中心とした総合マーケティング支援を展開。企業のSNS運用・インフルエンサーマーケティングなど、デジタルマーケティング領域で成長を続ける。
株式会社トキハナ
代表取締役社長
ウェディング業界のDXを推進。結婚式場とカップルを最適にマッチングするプラットフォームを運営し、業界の構造改革に挑戦。
株式会社REJECT
代表取締役
プロeスポーツチーム「REJECT」を運営。eスポーツ選手のマネジメントからイベント企画、コンテンツ制作まで、eスポーツ産業の発展を牽引。
SOZOW株式会社
代表取締役CEO
子ども向けオンライン学習プラットフォーム「SOZOW」を運営。プログラミング、マインクラフト、デザインなど多彩なコンテンツで、子どもの好奇心と創造力を育む教育サービスを展開。
ネットワーキングセッションでは、登壇者と参加者が垣根なく交流し、名刺交換やビジネス相談が各所で活発に行われました。スタートアップ、投資家、事業会社、行政・支援機関、金融機関など多様なプレイヤーが、熱心に議論を交わす姿が印象的でした。
参加した神戸のスタートアップからは「東京で開催されるイベントでも、これくらい豪華なゲスト陣で実務に沿った話を聞けるのは珍しい」「無料でスタートアップが考えないといけないEXITについて最新情報を聞けたことは大きな収穫だった」と高い評価の声が寄せられました。
第1回となるBeyond Limitsが何より大切にしたのは、「始めること、続けること」です。
ひょうご神戸の地から、西日本を代表するスタートアップカンファレンスを——。この初開催で、その熱は確実に灯り、エコシステムの種が蒔かれました。
Beyond Limitsは、この熱を一過性のものにせず、年2回の継続開催を通じて、関西・中四国をはじめとする西日本全体をつなぐハブへと育て、日本全体に影響を与えるムーブメントへと押し広げていくことを目指しています。
次回は2025年秋の「Beyond Limits 2025 Autumn」を予定しています。
ご参加いただいた183名の皆さま、そして支えてくださったすべての関係者の皆さまに心より感謝申し上げます。
兵庫県 / 起業プラザひょうご / NPO法人コミュニティリンク
神戸商工会議所 / 三井住友銀行 / 神戸市
株式会社神戸新聞社、みなと銀行、日本政策金融公庫 神戸創業支援センター、ANCHOR KOBE、関西イノベーションイニシアティブ(KSII)、ひょうご神戸スタートアップ・エコシステムコンソーシアム、大阪スタートアップ・エコシステムコンソーシアム、京都スタートアップエコシステムコンソーシアム
神戸経済同友会、神戸大学、株式会社神戸大学キャピタル、BIG Impact株式会社、ライトアップベンチャーズ、みなとキャピタル、株式会社ちゅうぎんキャピタルパートナーズ
NEXT EVENT
2026年4月14日(火)開催予定
「続けること」—— コミュニティを進化させるために、
Beyond Limitsは走り続けます。